4月28日はベルリン日独センター主催の東日本大震災義捐金のための第3回目のコンサートが催された。
久々に私も連弾で出演することになり、高橋礼恵さんとシューベルトのファンタジーop.103 f-Mollを演奏した。
礼恵さんとは今年私のドイツ滞在50周年記念のコンサートで、10月のSchloss glienickeで演奏をするので、其の前に一緒のプロジェクトが持てることは好都合であった。
当日は生田文化部長の話があり、大震災の被害は計り知れないが、貧者の一灯をささげることに意味があることを強調された。この時期はあちこちでチャリティコンサートが催され、この日も2-3同目的のコンサートが重なっていた。
いつになくしんみりした雰囲気の中、われわれは休憩のすぐ後にステージに上った。弾いているうちに人前で演奏しているという意識が消えて、音楽だけが流れて行ったように思う。後日、いつも厳しいことを言われるT夫人にあった時、深々とお辞儀をされて素晴らしい演奏を有難うございましたと言われた。
人のために何かするという意識ではないにしても、この日の演奏はいつもと違った次元だと感じた。