ピアノは指だけで弾くのではないという事が言われる。
又他の人はピアノは体で感じて弾くべきだという。それから進んで体を鍛えなくてはということになる。鍛えた体と、腕の筋肉で弾いたとき、以前と変わってしっかりしてきたという。
そういう人たちがもし感覚の世界をのぞいて、ああこれも取り入れようと思った時、
その演奏は信じられないような色彩感、音色感と広がりを持って、ホールの隅々まで響いてくる。
生まれつき体が柔らかい人がいる。かたい人が自覚して柔軟な体にしようと訓練を始めることになる。すべて目的を持って前向きに向かっている。
見ている限り、天才といわれる人は体が柔らかい。そのように生れついているから?
だったら少しでも天才に近ずこうとする人は、まず体を柔らかくしなくてはいけないことになるけど。
世の中に天才に関する本をたくさん読んで、自分もその仲間でないかと比べる人がいる。
だからどうだというのだ。それもまねごとに近い。
自分の中から自然に出てきたものが一番説得力があるに違いない。その本当に作らない
自分を探すこと、それを表現すること、どうだろうか?
何もしないで無心に弾いてというと、まず皆わからない。教養が邪魔をする。人に気を使う。見栄が出てくる。その段階を越して演奏するのが理想で何人かのグループでお互いに聴き合っていると、こんな素晴らしい音楽が、演奏が存在するということに唖然とすることが度度ある。
そのためにはやはり体の訓練も必要となり、それを少しわかりやすく書く、という行為で説明しようと考え始めた。