2014年3月31日月曜日

ウィンタースポーツあれこれ(呼吸とスポーツ)

先日フェイスブックに投稿されていたブログに、アルペン競技に出場した ウィーンの選手の話が出ていた。似たようなことをレッスンで指導したり、 自分でも色々試している身として大変面白かった。 競技中に予定外のところで息を吸ったためにバランスを崩して大変なことになるほどには、 音楽の、演奏の世界においてはどこで吸っても危険性はない。 ベルリンで観た、ソチオリンピックからの流れで、フィギュアスケート世界選手権を日本のテレビで見られたのはとても幸せだった。 オリンピックで金メダリスト、羽生結弦の受けるプレッシャー、6位に終わったが素晴らしい演技で日本人を泣かせた浅田真央がどんなふうに 自分に打ち勝って更なる進歩を見せるかというところも興味の対象だった。 最終結果が出て、スケートの細かいルールはわかっていないけれど、心地よく滑れた選手、または真剣さと余裕と共存している選手等、様々だったが、 今まで皆が言うほどに感心できなかった浅田選手に初めて、滑りの技術に負けない芸術性も同時に感じられた。自信と集中と余裕のある優雅さが抜群だったと思い、体の中に息が流れているのが見られ、演技と音楽のリズムが感じられた!! それ以上にプレッシャーと戦いながら、羽入選手のリングに入る時の緊張した表情には彼の覚悟が見えた。競技だから勝ち負けは問題であるがそこをどうこなすか、ただ競争心のみでは人の心を感じさせる演技は出来ない。フリーで最初の4回転に初めて成功した時、彼は自分に打ち勝ったと感じた。 すべて減点はなく加点がたくさんついて0.33という町田選手とのわずかな差で1位になった。エキシビジョンの時も真剣そのものの滑りと演技にむしろ若さを感じた。 言うのは簡単だが、呼吸を自分の思うようにコントロールするのは至難の業と私は思う。呼吸を整えて、心臓のドキドキするのを調整するのはいまだに良くできない。 鼓動と呼吸が4対1になるといい、ということが言われているのは知っている。 逆にリラックスした姿勢で息が深くはいって行く様になったら、今度はつらい姿勢でも、体に力が入っている状態でも呼吸出来るようにすると、ストレスの時でもあまり破たんを起こさずにすむことがある。 私が大学の頃ウィンタースポーツの3冠王と言われたトニー ザイラーというオーストリア人のスキー競技の選手がいた。のちに彼は映画に出演したりしてその名を広めている。 つい最近、誘拐された子供たちが脱走して捕まえられている所へ彼が山から山へスキーでジャンプしながら助けに行った映画を観た。 (ドイツ留学前、上智大学のドイツ語のグループにトニー ザイラーとよく似た学生がいたが、母親がオーストリア人、父親は京大の教授だった。 女子学生が似ていると言って騒いでいるのを、私は2カ国の血が入っている分、こちらのほうがよっぽど俳優に向いていると思ったものだった。)