2011年2月27日日曜日

2011年 リスト生誕200年 Ⅱ レスリーハワードピアノリサイタル

話が前後したが1月14日は12日との同じくウィグモアホールで、ピアニスト、レスリーハワードのオールリストによるリサイタルがあった。

リスト弾きとして全曲演奏のCDも出ているピアニストである。

当日は世界初演の曲が披露されたり、ロンドンではかなり有名らしく、ホールはどちらかといえば年配の聴衆が目立つ落ち着いた雰囲気で、私も自ずと期待を促された。

演奏曲目は次のとおりであった。

Großes Konzertsolo, S 176

Variationen über das Motif von J.S.Bach "Weinen Klagen", S.180

Sarabande und Chaconne über Themen aus Handels Singspiel Almira, S.181

interval

Zwei Stücke aus dem Oratorium Christus S.498c(first public performance)

1. Einleitung und Pastorale2.

Das WunderRomancero espagnol, S.695c (first public performanc


演奏はおおらかな細かい所にこだわらない、といってごまかすこともなく安定した演奏が快かった。

どちらかといえば、譜面を見ながら弾いたオラトリオ、キリストの演奏は集中度が高く私には印象深かった。大きな体と無理のないテクニックで次々と弾きこなす姿は、今までのリスト弾きを聴いた時とは違う新しい発見であったがすべてが楽すぎて、かえって印象に残らないという贅沢な感想が残ったのは否めない。

2011年2月15日火曜日

2011 リスト生誕200年、

去年はショパン生誕200年であった。
各地で沢山のショパンに関する催し物があり、ワルシャワではピアノコンクールが開催された。そのニュースがまだ皆の記憶に鮮やかなのだが、今年はリスト生誕200年ということで、また新たな催し物が押し寄せてきている。
この1月11日にはロンドンのヴィグモアホールで日本の若手を代表する国際的ピアニスト、福間洸太朗のリスト、ショパン、そしてシューマンというプログラムでリサイタルがあった。
前半はいかにも手馴れた、余裕を見せる演奏で聴衆の関心をそそりながら、後半では彼の本領を示す、リストの超絶技巧以外のエチュード全曲を高度の技術と、余裕を持った音楽性でほとんど一気に疲れも見せず弾きこなした。聴衆のブラヴォーでアンコールに答え、愛の夢の暖かな響きで情緒あふれる夢を会場に満たしたのであった。
一月後の2月12日にはベルリンのコンツエルトホールで日独友好150年の記念コンサートでシューマン、ベートーヴェンといったドイツの作曲家と後半に現代日本人の作品を4曲並べ、その対比を余す所なく聴かせたのであった。